インプラントオールオン4を後悔しないために!費用やデメリットとメリットを解説

2025.06.14

 

インプラント治療の一つにオールオン4という選択肢があります。オールオン4は、歯がほとんどない方に適した治療法です。

 

今まで歯のケアを後回しにしてしまい状態が悪化した方や、歯を失い人前で話すのが億劫になっていた方でも、この治療によって快適な日常を取り戻せる可能性があります。

 

オールオン4を検討している方、総入れ歯や部分入れ歯をこのまま使い続けるか悩んでいる方に向けて、オールオン4の概要やその他の治療方法との違いなどについて詳しく解説します。

オールオン4をおすすめする方は?

オールオン4をおすすめする方は、下記のようなケースです。

 

  • 部分入れ歯や総入れ歯が合わない
  • 歯医者に行けず虫歯で歯がボロボロになってしまった
  • 歯がほとんどなく、見た目が気になる
  • 歯がボロボロのため、人前で口を開くことが恥ずかしい
  • ほぼ骨がないため、インプラントできない

 

オールオン4は、最少4本のインプラントで歯を支える治療法です。通常のインプラント治療とは違い、歯の本数分のインプラントは不要なため、コストや体への負担も軽減できます。さらに、オールオン4であればすべての歯を失っている方でも、治療可能です。入れ歯だと人工歯とわかりやすく、人前で口を開くことに抵抗があった方も、オールオン4であれば自然な見た目で美しい歯が取り戻せます。

オールオン4の仕組み

 

オールオン4は、片顎あたり最少4本のインプラントを埋め込み、前歯から奥歯までのすべての歯を作る仕組みです。通常のインプラント治療は、歯の本数分のインプラントが必要ですが、オールオン4であればインプラントの本数が少ない分、顎の骨の少ない部分にも対応できます。そのため、基本的に骨の移植は必要ありません。

 

インプラント埋入後はすぐに仮歯を装着でき、短時間で自然な口元を取り戻せます。また、総入れ歯よりも嚙み合わせが良く、手入れしやすい点や発音のしづらさの改善もメリットです。さらに、治療完了までの通院回数も少ないため、日々忙しい方にとっても適しています。

オールオン4治療をした場合のメリット

オールオン4のメリットはさまざまです。例えば、人前で自信を持って話せるようになったり、食事の時間が楽しみになったりするなど、日常生活の質が向上します。


また、見た目の回復だけでなく、心理的な変化や機能面での改善が得られる点も魅力の一つです。

 

どのようなメリットがあるのか、下記より具体的に確認していきましょう。

審美性が良く自信がつく

歯がない状態は、顎や表情筋の力がなくなり口元のしわやたるみの原因になります。さらに、口を開けることに抵抗を感じ、笑顔を作ることにためらう場合もあるでしょう。

 

全体的に歯がない場合は、総入れ歯治療という方法もあります。しかし、総入れ歯の場合、見た目で天然歯ではないことがわかりやすく、やはり人前で口を開けることに抵抗を感じる方も少なくありません。

 

オールオン4であれば、自然な歯に近く審美性が高いため、人前でも自信を持って話せたり、笑顔を作れるようになったりするでしょう。

骨移植が不要なケースが多い

骨が薄い方や骨を失った方が通常のインプラント治療を行なう場合、頬の骨を移植する手術が必要です。何らかの理由によって手術ができない場合はインプラントを断念することになります。

 

しかしオールオン4は、奥のインプラントを斜めに埋め込む特殊な技術を用いるため、骨の厚みがない場所でも対応できます。人口の歯肉を再現して歯に強度がつくため、骨移植せず治療可能です。

 

そのため、通常のインプラント治療では難しいとされたケースでも、対応できる可能性があります。

咀嚼しやすくなる

歯を失ってしまった場合は、総入れ歯や部分入れ歯を選択される方もいるでしょう。しかし、入れ歯は、咀嚼しにくかったり口を開けた際に外れてしまったりするなど、いくつかのデメリットがあります。

 

一方、オールオン4は入れ歯と違い、顎の骨にインプラントを固定するため、装着後もぐらつきにくく安心して使用可能です。咀嚼もしやすく天然歯に近い噛み心地で食事ができるため、日常生活においても違和感が少なくなります。

発音しやすくなる

総入れ歯の場合では、口元や舌の動きがスムーズにいかなくなり、滑舌が悪く発音がしづらいことがあります。また、慣れるまで発音しづらいことも珍しくありません。

 

一方、オールオン4では、安定性があり天然歯に使用感覚が近いため違和感が少なく、発音もしやすいでしょう。

オールオン4治療をした場合のデメリット

オールオン4治療には、いくつかのデメリットも存在します。そのため、自分にとって適した治療法かどうかを見極めることが大切です。


治療方針との相性を判断するためにも、具体的なデメリットを事前に確認しておきましょう。

保険適用外の治療方法

オールオン4は基本的に保険適用外の自由診療となるため、治療費は全額自己負担となります。費用は高額ですが、従来のインプラント治療と比べると、埋入するインプラントが少なくなる分費用を抑えられる点が特徴です。

 

また、オールオン4は医療費控除の対象であり、その申告を行なうことで支払った治療費の一部が還付されます。治療後は、領収書を保管し、忘れずに申告手続きを行ないましょう。

 

なるべく費用を抑えたい方には、保険診療の対象である総入れ歯という選択肢もあります。機能性や見た目、費用のバランスを踏まえて、自身に合った治療法を検討することが大切です。

残っている歯は抜歯が必要

オールオン4治療では、残っている歯を抜歯する必要があります。

 

歯がまばらに残っている状態では、インプラント埋入の妨げになり、適した位置に固定することが難しくなります。また、虫歯や歯周病などが残存している場合は、感染症によってインプラントがうまく固定されない可能性もあるため、抜歯が避けられません。

 

抜歯に抵抗がある場合は、歯科医師と相談のうえ、最適な治療方法を選ぶことが大切です。

メンテナンスが必要

オールオン4を行なった患者様は、基本的に虫歯になる心配はありません。しかし、トラブルなく長期的にインプラントを使用するために、定期的なメンテナンスのために数ヵ月に1回の通院が必要です。また、インプラント周囲炎になるリスクが高くなるため、毎日の歯磨きはきちんとする必要があります。

 

毎日の歯磨きが苦手な方や定期メンテナンスが難しい方は、オールオン4以外の治療を検討したほうが良いか歯科医師へ相談し、最適な治療方針を選んでください。

手術後、腫れや痛みがともなう場合がある

オールオン4ではインプラントを埋め込むため、外科手術が必要です。手術中は、麻酔を投与するためほとんど痛みはありません。ただし、麻酔の効き目は個人差があり、多少の痛みを感じる場合もあるでしょう。

 

手術後は、数日~1週間程度は腫れや痛みが生じますが、自然に治まることがほとんどです。痛みが強いときは、鎮痛剤で痛みを和らげます。あまりにも痛みがひどい場合は、我慢せず歯科医師に相談してください。

オールオン4の耐久年数

 

オールオン4の耐久年数は、10年以上とされています。ただし、インプラントの素材や術後の骨や口内の状態によって耐久年数は変わります。

 

インプラントを長く使い続けるにはメンテナンスが欠かせません。例えば、口内が不衛生な状態が続けば、インプラント周囲炎になる可能性が高まります。インプラント周囲炎が進行すると、最悪の場合はインプラントが抜け落ちてしまうこともあるため、インプラントの寿命を延ばすためにも日頃から口内を清潔に保つことが必要です。

 

歯磨きで除去できない汚れなどは歯科医院で除去できるため、定期的な通院を怠らないようにしましょう。

オールオン4の費用

当院のオールオン4手術費は、120万~180万円ほどです。人工歯根の作製費用は60~180万円前後となります。オールオン4治療は、自費診療ですべての歯を補うため費用はかかりますが、通常のインプラント治療と比べると価格を抑えられる点が特徴です。

 

下記より、従来の治療によるインプラント1本当たりの費用の目安を見てみましょう。

 

  • レントゲン撮影:5,000円〜1万円
  • CT撮影:1万円〜3万円
  • 診断費用、治療計画の策定費用など:5,000円〜2万円
  • 単純抜歯:5,000円〜8,000円
  • 複雑抜歯(歯の一部が歯茎に埋没している場合):1万円〜3万円
  • 埋伏歯抜歯(歯が骨の中に埋没しており、骨を削らないと抜けない場合):3万円〜8万円
  • インプラント体(人工歯根)の費用:10万円〜25万円
  • アバットメント(インプラント体と人工歯をつなぐ支台):3万円〜8万円
  • 手術費用など:5万円〜10万円
  • 骨の量を増やす手術(骨造成):5万円〜20万円
  • 骨を持ち上げる手術(サイナスリフト):10万円〜30万円
  • プラスチック製の仮歯:5,000円〜1万円
  • 金属製の仮歯:1万円〜2万円
  • 人工歯:10万円~20万円

※患者様の口腔状況ににより変動します

 

上表の費用をもとに、単純抜歯と骨造成手術、さらにプラスチック製の仮歯を作成する1本分のインプラント治療を行なった場合では、最低でも36万円ほどかかることになります。従来のインプラント治療をすべての歯に適用しようとすると、費用が非常に高額になることが見込まれます。

 

一方で、オールオン4は少ない本数のインプラントで多数の人工歯を支える仕組みのため、全体的な費用を抑えて安定した噛み心地や自然な見た目を取り戻せます。

オールオン4以外の治療法

 

一部の歯が残っている方や治療費を安く抑えたいと考えている方は、オールオン4以外の治療法があります。どのような治療方法があるか、下記より確認してみましょう。

ブリッジ治療

 

ブリッジ治療は、基礎疾患などがありインプラント治療が適応にならなかったり、抵抗があったりする場合などに適した治療方法です。失った歯の両隣の歯を支えにして、人工の歯を固定します。違和感が少なく、見た目も本来の歯に近く自然です。

 

ただし、支えとなる健康な歯を削る必要があるため、それに抵抗がある方には向きません。また、支える歯や歯茎がしっかりしていない場合も難しいでしょう。

 

すべての歯を失っている方や残っている歯の状態が悪い方は、インプラント治療や総入れ歯治療など、ほかの治療を検討する必要があります。

総入れ歯治療

総入れ歯治療は、すべての歯を失った方に向けた治療法です。取り外し可能な人工歯を装着し、咀嚼機能や見た目を補います。

 

メリットは、保険適用で治療費が安い点です。また、手術を必要としないため、基礎疾患を抱える方でも治療ができます。一方デメリットは、装着直後に異物感や違和感を覚えるケースも多く、慣れるまで時間がかかる点です。違和感が続く場合には調整が必要となり、定期的な通院が求められることもあるでしょう。

 

また、長期間の使用で変色や変形した場合は、作り直しが必要です。

まとめ

歯の本数が少ない方やすべての歯の状態が悪い方は、オールオン4がおすすめです。自費診療となりますが、1本ずつインプラントを埋め込む従来の方法よりも、価格は抑えられます。

 

また、オールオン4はインプラントで固定するため、総入れ歯よりも咀嚼や発音のしやすさも向上し快適に過ごせるようになるでしょう。ただし、治療には外科手術をともなうため、持病により手術が難しい方は適応外になる可能性があります。

 

歯科医師と相談したうえで、適切な治療を選択するようにしましょう。

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