インプラントとブリッジ、それぞれの費用相場とは?2つの治療方法を徹底比較します
2025.05.10
抜歯したあとに人工歯を入れる方法として、多くの人が選んでいるのがブリッジか入れ歯です。安定性や審美性の面では、入れ歯よりもブリッジのほうが快適と言えます。
安定性・審美性に加えて周囲の歯への影響や耐用年数なども考慮すると、ブリッジよりもインプラントのほうが大きなメリットがあります。
抜歯をした後、ブリッジにしようかインプラントにしようか迷っている方のために、両者の違いについて詳しく解説していきます。
インプラントとブリッジ、それぞれの費用相場とは?
まず、いちばん気になる費用面からお伝えします。
結論から言うと、保険が適用できるブリッジよりも、保険が適用できないインプラントのほうがかなり高額になってしまいます。
ブリッジとインプラント、それぞれの費用相場と内訳を挙げていきます。
インプラントの費用相場
インプラント1本あたりの費用相場は、30~50万円ほどになります。
インプラントは顎の骨に穴をあける大がかりな手術が必要なので、その手術費用が最も大きな部分を占めており、そこに保険が適用できない、というのが主な理由です。
おおまかな費用内訳は、以下のようになります。
- 検査・診断の費用:5,000円~5万円
- 手術の費用:5万円~30万円
- 人工歯の費用:10万円~20万円
- 術後のメンテナンス費用:1,500円~1万円
これらはあくまで相場・目安であり、各歯科医院によって費用は異なり、患者様の体質や手術内容によっても変動があります。
関連記事:インプラントってなぜ高額なの?その理由と信頼できるクリニックの選び方
ブリッジの費用相場
ブリッジは保険適用内の素材の義歯を選べば、インプラントに比べてかなり金額は下がります。ブリッジ1本あたりの費用は2~3万円ほどです。
おおまかな費用内訳は、以下のようになります。
- 検査・診断の費用:2,500円~3,500円
- 両隣の歯の神経の治療費用:3,500円~5,000円
- 人工歯の費用:1万5,000円~2万5,000円(自費診療の場合は4万円~13万円)
- 術後のメンテナンス費用:1,000円~3,000円
ブリッジの保険適用内で使える義歯の素材はレジンという硬質プラスチックになります。レジンは透明度やツヤなどが無く、自分の歯と比べると義歯であることは明らかです。より審美性にこだわりたい方は、費用は上がりますが保険適用外の素材をお選びいただくこともできます。
インプラントとブリッジ、費用に大きな差があるのはなぜ?
インプラント費用は数十万円、ブリッジは数万円、とかなり大きな金額の差があります。最も大きな理由は、先ほどお伝えしたように「医療保険」が適用されている治療法か、されていない治療法か、という部分です。
保険適用というのは、いわゆる「保険証」が使える治療かどうか、です。
企業に勤めている場合は加入している健康保険組合が発行している保険証、自営業などの方は国民健康保険の保険証をお持ちだと思います。
医療保険制度とは、保険証を提示することで、組合や国が治療費の7割~9割を負担してくれる制度になります。
ブリッジは保険が適用できる治療法ですので、本来の治療費の1割~3割の自己負担額で治療が行えます。
一方でインプラントは保険証が使えない治療になりますので、全額が自己負担となり、ここでブリッジとの大きな費用差が生まれます。
ただし、ブリッジを選択しても歯の状態によっては特殊な技術や処置が必要になり、保険が適用できないケースもありますので、治療を進める前に歯科医師にしっかり確認しましょう。
関連記事:インプラントは保険適用になる?健康保険で治療を受けられる条件を解説
インプラントとブリッジ、どちらがいい?6つの違いを解説
費用面だけを見ると、インプラントを選択するのには少し躊躇してしまう部分があるかもしれません。しかし、その費用差を埋められるだけの大きなメリットがインプラントにはあります。
ブリッジとインプラントの、費用面以外の特徴を比較していきましょう。
治療方法
インプラントは歯科治療の中でも最も大がかりな治療となります。歯茎を切開して顎の骨に穴を開け、インプラント体と呼ばれる人工歯根を埋め込みます。その上部に人工歯をかぶせる構造になっています。
抜歯した部分に人工歯を入れる方法として、両隣の歯に頼らずに1本で自立できる治療法は、インプラントのみになります。
ブリッジは抜歯した箇所の両隣の歯を削って土台にして、欠損部分に橋渡しをして歯を置く構造になっています。
審美性
インプラントは治療自体がそもそも保険適用外ですので、使用する義歯も審美性の高いものを使用します。その中でも患者様のご要望に合わせて様々な種類からお選びいただくことでき、天然歯に近い見た目を目指したインプラント治療が期待できます。
関連記事:インプラントの素材の種類とは?パーツ別に各素材のメリット・デメリットを紹介します
ブリッジは入れ歯と違って部品が露出しているわけではありませんが、義歯の素材で保険適用内のレジンや金属を使うとどうしても自分の歯との違いが目立ちます。
寿命・耐久性
インプラント最大の強みが、耐用年数の長さです。一般的な寿命は10~15年程度とされていますが、丁寧なお手入れと歯科医院での定期検診を続けていただくことで、長く使い続けることも充分に可能です。
ブリッジの寿命は一般的に7~8年程度となります。こちらも歯の状態によってはもっと長くお使いいただけることももちろんありますが、やはりインプラントに比べると寿命は短くなります。また、土台になっている両隣の歯が虫歯になってしまったというケースも少なくありません。その場合もブリッジを一旦外して再治療となります。
治療期間
インプラントの治療期間は、半年~1年程度となります。歯科治療においては、かなり長期間の治療と言えるでしょう。理由として、インプラント体と顎の骨や歯茎がしっかり結合するのを待つ期間を設ける必要があるからです。
「そこまで長い期間を治療にあてられない」という方のために、本町通りデンタルクリニックでは「抜歯即時インプラント」を行っております。抜歯から仮歯の装着までを1日のうちに進められる治療法になります。高度な治療のため追加料金は発生しますが、この方法ですと3ヶ月程度で治療が完了しますので、ご相談ください。
ブリッジの治療期間は1ヵ月~3ヵ月となります。ただし、歯の状態によって特殊な技術や処置が必要になる場合はもう少し長くかかるケースもあります。
噛む力
人工歯根が顎の骨にしっかり埋め込まれているインプラントの咀嚼力は、天然歯と比較して80~90%と、かなり高いことが大きなメリットです。
これは、あくまで歯茎の上に「置いている」だけの入れ歯やブリッジでは実現できなかった長所です。
ブリッジの咀嚼力は天然歯と比較して60~70%程度です。両隣の歯を土台にして、3本繋がっている人工歯を被せているので、入れ歯に比べれば咀嚼力は確保できています。しかし、固いものを思いきり噛むことは避けたほうがいいでしょう。
周囲の健康な歯への影響
インプラントは他の歯に頼ることなく、歯根を埋め込んで自立していますので、周囲の歯に影響が及ぶことはありません。
一方でブリッジは両隣の歯を削って義歯をかぶせるため、1本の欠損を埋めるために合計3本が義歯になってしまいます。本来ならば削らなくてもいい健康な歯を2本も大きく削ってしまうことに抵抗を感じる人も少なくないでしょう。
また、義歯をかぶせたことで、その隙間から細菌が入り込んで、隣の歯も虫歯になってしまうことがある、というリスクも考慮しておきましょう。
インプラントとブリッジ、悩んだら歯科医院に相談を
様々な側面でインプラントとブリッジを比較してきましたが、費用面と治療期間以外では、インプラントのほうが機能性や審美性、寿命の長さなど、メリットが多いことがお伝えできたかと思います。
しかし、「どの患者様にも絶対的にインプラントがおすすめ」というわけではありません。歯の状態やご予算、歯に求めるご要望、通っていただける頻度や期間などから考慮して、ベストな選択になるよう、アドバイスさせていただきます。
本町通りデンタルクリニックは、インプラント治療を行っている歯科医院の情報サイト【インプラントネット】の「患者さまのための大阪府おすすめランキング」にて、2024年4月、2025年4月に1位に選ばれました。
参考元:https://www.implant.ac/list/osaka/
多くの患者様から高い評価を頂いている本町通りデンタルクリニックまで、ぜひご相談ください。
まとめ
歯を失った際にインプラントとブリッジ、どちらを選んだらいいのか迷っている方のために、両者の違いをお伝えしました。
インプラント手術・治療が日本で行われるようになるまでは、抜歯をした後は入れ歯かブリッジかの選択肢しかありませんでした。どちらも両隣の歯に負担をかけたり、見た目がいまいちだったりするデメリットがありました。
そのデメリットを克服した治療法がインプラントになります。審美性の側面が強いために保険適用外の治療にはなってしまいますが、それまでには無かった画期的で革新的な治療法です。「入れ歯が合わなくて食事が楽しくなくなった」「虫歯でもない歯を2本も犠牲にしたくない」という方は、ぜひ選択肢のひとつに入れてみてください。
ご予算の面で躊躇されている方には、コストダウンの方法もあります。
関連記事:インプラント治療が保険適用になる3つの条件とは?費用負担を抑える方法も紹介します
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