インプラントの費用が保険適用されない理由とは
2023.08.13
インプラントは材料・コストのかかる治療で歯科医師の技術も必要です。また高額な治療費になります。それを保険診療にすると国は莫大な医療費を必要とされるので認可が降りません。医療費が増え、国家予算にも影響してしまいます。保険治療でインプラント治療をまかなうと日本の保険制度自体が厳しくなりますが、インプラントの保険適用に関しては例外もあります。
一定以上の顎の骨がない場合
事故、生まれつき、病気等により顎の骨を失ったなどの特別な事由がある場合は、保険適用内でのインプラント治療が可能となることもあります。例えば、以下のようなケースではインプラント治療にも保険適用内で治療が可能です。
- 先天的に顎骨の1/3以上が連続して無い場合
- 上顎の1/3以上が連続して無い、また、鼻腔や副鼻腔へ繋がっているという診断がされた場合
- 下顎の1/3以上が連続して無く、また、病気などによって切除が望ましい場合
かなり特別な理由であることは、これらの事例を見てもわかると思います。歯並びをキレイにしたい、虫歯で歯がなくなってしまったといった場合には、保険適用にはなりません。
病院の設備での違い
上記のケースに当てはまる場合でも、保険適用内で治療をする場合には以下の条件を満たしている病院でなければ適用となりません。手術を行う病院も限られています。
・20床以上の入院用ベッドがある病院の歯科や歯科口腔外科
・医療機器や医薬品を安全管理できる体制が整っている病院
- 当直体制が完備されている病院
- 上記に当てはまる歯科または口腔外科で5年以上の勤務経験がある
- インプラント治療の経験が3年以上ある常勤の歯科医師が2名以上勤務している病院
治療を受ける前にしっかりと保険の適用があるかどうかを医師に相談しておくことが必要となります。
インプラント治療の経験が一定年数なければいけませんので、保険適用内でインプラント治療を行うには、まずは病院探しが大きな壁になります。
個人で加入している保険でまかなえる
保険適用になるケースは極まれです。健康保険の適用内でなくとも、自主的に入っている生命保険等で一部負担してもらえる可能性もあります。最近ではインプラント治療に対応した保険を販売する保険会社が増えているので、これから生命保険等に加入する予定のある方は、保険会社の方に詳しく聞いてみてください。